嗅覚・味覚障害について(新型コロナウイルスの初期症状)
2020.4.16
現在東京都では新型コロナウイルスPCR陽性の患者さんが多く報告されており、緊急事態宣言が発令されています。
PCR陽性が確認された患者さんの数は、氷山の一角であり、実際の新型コロナウイルスの患者さんはかなり多いと推測されています。
そのため、すべての人が自分が感染者かもしれないという意識で自宅に留まり、感染を拡げないという心づもりが大切です。
しかし、妊婦健診や婦人科診療は必要なひとに必要なときに行っていく必要があります。
受診される患者さん、分娩時の立ち合いされる旦那さんにおいては発熱や咳といった症状だけでなく、コロナウイルスの初期症状がある場合、感染拡大防止の観点から、受診を延期あるいは立ち合いを中止していただく必要がでてきます。
そのような場合は受診前にお電話でお問い合わせいただければと思います。
コロナウイルスの初期症状嗅覚・味覚障害について医師会から情報提供がありましたので、以下にみなさまにも共有します。
ご不便をおかけしますが、どうぞよろしくお願いします。
以下医師会からの情報
英国の耳算咽喉科学会の声明で、韓国・中国・イタリアにおける感染者の多くが嗅覚障害を訴えており、ドイツでは感染者の3分の2以上に嗅覚障害の症状が出現していると指摘しています。
しかも風邪様症状を伴わない例が増加しているともいわれています。米国の耳鼻咽喉科学会でも「裏付けは乏しいが、感染関連の症状として嗅覚・味覚障害の報告が急激に増えている」と認めており、因果関係は証明されていないが、鼻炎などが原因でない場合は、C0VID-19感染も視野に検査や隔離の対象にするよう提言しています。
以上のことから、嗅覚・味覚障害の問い合わせやその受診者に対して、感染・アレルギー副犇腔炎がルールアウトされた場合は、C0VID-19感染疑いとしての対応が望ましいと考えます。
一方、日本耳鼻咽喉科学会は、嗅覚・味覚異常のみの症状であれば、急を要する治療はないので、2週間程度隔離待機と経過観察し、随伴症状がなければ耳鼻科受診を、との指針を示しています。
以上より、同症状を有する受診者に対しては、耳鼻咽喉科受診の際は直接の来院を避け、受診前に電話により指示を受けるようなご指導もご検討いただきますようお願いいたします。