出生前診断その1 〜出生前診断でわかること〜
2022.5.12
久しぶりのブログ更新です。
今日は「出生前診断でわかること」について書きたいと思います。
出生前診断は、生まれる前に赤ちゃんに何かあるのか診断することなのですが、
すべての病気や異常が分かるわけではありません。
赤ちゃんは生まれてくるときに、3〜5%の確率で何かしらの異常をもって生まれてくるとされています。
これは、みなさまが考えられているより多いかもしれません。
そのうち出生前診断でみつかる異常は半分以下とされています。
すなわち、生まれきてから、あるいは生まれてしばらく経たないと分からない異常のほうが多いということです。
よく、出生前診断といわれているものは、染色体異常に対する出生前診断が多いです。
なぜ、染色体異常に対する出生前診断がよく行われるのでしょうか。
理由は以下の2つがあります。
1.染色体異常の代表的な疾患である21トリソミー(ダウン症候群)は先天異常の中で最も頻度が高い疾患である(約1/1000)。
2.21トリソミーは染色体異常の中で最も軽い異常であるため、通常の妊婦健診(超音波)ではみつかりにくい。
3.21トリソミーをはじめとする染色体異常は、出産年齢があがるとリスクがあがる。
そのほかにも超音波検査による形態学的検査、つまり心奇形など形の異常をみつけるものも、出生前診断のひとつとなります。
長くなってきたので、次の項で染色体異常に対する出生前診断について書こうと思います。